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:初期位相

押井映画の深淵に向け疾走中

ノイタミナのハーモニーみたんで、はい。

-前書きみたいな-

伊藤計劃作品で僕が最も愛するのが「ハーモニー」なのです。

何度も読み返したし、元になったであろう映画もたくさん観ました。

「ハーモニー」に関して言えば「ファイト・クラブ」なんかがそれです。

僕は伊藤作品そのものよりもそれを支える膨大な量の映画、小説つまりMEMEを吸収することが楽しくてしょうがなくて、大好きなのです。

えー、つまりですね、僕には作品そのものよりもその作品内での引用やオマージュを楽しんでいる節があったりします。

映画を見ることで作品への意図をより深く理解できるようになったと自負します。

ただ今回のアニメ版「ハーモニー」に関して言えば、「ファイト・クラブ」などを事前に観たからといってより楽しめたりはしないしないでしょう。

むしろ先入観を抱いて楽しめなくなるくらいです。

いや、このハーモニーを『楽しむ』ためには原作さえ読むべきでないかもしれないくらいだよ、マジで。

 

 

-感想-

そもそも、僕はアニメ「ハーモニー」を全ては見ていません。

飛ばし飛ばしです。

なので見たシーンの解説と印象をまとめていきます。

 

①序盤のお酒バレるシーン

WHOの上司のおばさんとトァンがおはなしをするのだけれど、その時の表情だとかカメラワーク(ろくな知識もないけれど)、セリフの言い方などが気に食わなかったのです。

ここからは飛ばし飛ばしで観てます。

 

②トァンとキアンの食事シーン

キアンが突然にテーブルのフォークをつかんで首を掻っ切るのです。

僕の知り合いがこのシーンはグロさにおいて格別であると評していたのですが、

「野火」を劇場で二度見た僕には、ただ血が飛ぶだけで、何も思うことはありませんでした。

 

③ラスト付近のトァンとミァハの対話シーン

ミァハの声がイメージとだいぶ違うのはさておき(それは僕個人の問題だからね)、

原作ハーモニーでは女版タイラー・ダーデンファイトクラブね)ともいうべきカリスマという描き方だったのですが、

アニメだと、ただ感覚がずれてる人みたいな描き方です。

一番嫌だったのはラストの台詞です。

『わたしが好きだったミァハのままでいて!』

いやいやいやいや、あーあ、ぁーぁ、

そういう解釈しちゃうねぇぇ

つまりそういうことです。

このアニメ版ハーモニーの解釈が全然違うのです。

そりゃ、違和感も出てくるわけだ。

 

 

-まとめ-

かつて伊藤さんも言っていました。

『1本の映画というのは、単独の作品として見られるべきで、原作やオリジナルと比較した優劣というのは、日々の雑談のネタとして使われる事は許されても、インターネットや雑誌など、こうした公の場における「意見」として言われるべきではありません。』

ですが、「ハーモニー」という作品に対してものすごい愛着があるし、「ファイト・クラブ」など、それを構成するMEMEを吸収してしまっています。

なので、「アニメ版は別作品としてぇ〜」なんて事はできんのです。

先入観を排してみたつもりだったのですけれど、無理でした。

あの「ハーモニー」には「ファイト・クラブ」がありません。

つまり僕の居場所はありません。

 

ミァハへの解釈が違うからと言って作品を批判するのは間違っていると思います。

作画が気にくわないというのもそうです。

声優があってなくね、イメージ合わねえというのもそうです。

だいたい、僕の「ハーモニー」に対するイメージは

f:id:yutakav8:20160619095720j:plainこの単行本版「ハーモニー」なのです。

このイメージで映像化してくれていれば、文句もないけれど。

それはオタクの不毛な妄想というやつです。

 

やはり、すでに具体的なイメージのあるもの、というか持っている人に対して、満足のいく映像を提供するのは難しいのでしょうか。

伊藤作品は作品だけのイメージだけを再現してもまだ足りませんから、それを支える映画、小説も取り込んで、映像にしなければいけないのですから。

その点で、新生スター・ウォーズは本当にすごいと思います。あれほどのファンの夢のつまったものの続編を作って、しかも見事にファンを満足させられたのですから。

 

 

えー、つまり原作「ハーモニー」だけを押さえてる人はオッケーかもしれなくもない。

アニメだけのノイタミナな人は楽しめたのかもね。

ただ僕みたいに、「ハーモニー」を構成する映画を知る人々は嫌悪しか感じないでしょう。

 

こんなの見なくていいです。

それよりも「ファイト・クラブ」を見るべきでしょう。

こちらは原作も映画版も倍超良い出来で、「ハーモニー」はこれの女の子版といったところなのです。

 

僕が言いたいのはただ「ファイト・クラブ」みようぜってことだけです。

www.youtube.com

得るものは必ずあります。

伊藤計劃さんのオールタイムベストでもあります。

 

なんかまとまりもなく感情的な文章ですけれど、ひとまず終わり。

追記もするかもです。